多形腺腫の1例

豊田厚生病院

症例

気管支生検捺印 50歳代 女性
【症例】56歳 女性
【材料】気管支鏡生検捺印
【臨床経過】
交通事故にて胸部を打撲し来院。
CT 、レントゲン撮影で肋骨骨折、気胸、血胸などはなかったが、右中葉に無気肺を認めた。
以前から健診にて胸部レントゲン異常指摘されてはいるが、精査はせず放置。
画像上と事故状況、臨床所見から中葉気管支を閉塞する疾患の結果、無気肺となった可能性が高いということで、気管支鏡にて精査。生検の捺印細胞診を行った。

細胞診所見

背景に、粘液様物質や類円形核の裸核状様細胞が散在性に認められ、小型で、重積性のある腺系様細胞集塊がみられた。
一部、細胞質が扁平上皮化生様の重厚性がみられる細胞集塊もみられた。

組織所見

N/C比大の基底細胞様上皮がシート状、管状、乳頭状に発育し、ところにより扁平上皮への分化がみられる。
粘液細胞はみられない。多形腺腫の所見と考えられた。

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